シアリスの副作用
シアリス(一般名:タダラフィル)の副作用に関する記述を、以下に詳細にわかりやすく解説します。
重大な副作用
◉ 過敏症(頻度不明)
症状:
- 発疹、蕁麻疹、顔面浮腫:免疫反応による皮膚・粘膜の反応で、軽度なこともあれば、重篤な全身反応の前兆であることもあります。
- 剥脱性皮膚炎:皮膚の広範囲が赤くなり、鱗のように皮が剥けていく疾患。
- Stevens-Johnson症候群:高熱と全身の粘膜や皮膚に重度の発疹や水疱が出る致死率の高い薬疹。早期発見と緊急入院が必要。
注意点:
- 頻度は不明ですが、発症すれば命に関わることがあるため、皮膚症状や全身症状が出たら直ちに医療機関を受診すべきです。
その他の副作用(頻度別に分類)
● 循環器系
頻度 | 症状 | 説明 |
---|---|---|
1%以上 | 潮紅 | 血管拡張により顔などが赤くなる。 |
0.2~1%未満 | 動悸、ほてり | 血管作用による反応。 |
0.2%未満 | 血圧変動(高血圧・低血圧)、胸痛、頻脈など | シアリスの血管拡張作用の影響。 |
頻度不明 | 心筋梗塞、失神、起立性低血圧など | 心血管系に持病のある人は要注意。性行為そのものの負荷との関連も。 |
● 感覚器系(眼・耳)
- 霧視・色覚変化・視覚障害:PDE5以外の酵素(PDE6)も視覚に関与しているため、視力に影響が出る可能性があります。
- 重篤なケース(頻度不明):
- 網膜静脈閉塞
- 非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION):突然の視力喪失の原因。
- 中心性漿液性脈絡網膜症:網膜に水がたまり視野がぼやける。
● 消化器系
- 最も一般的なのは消化不良(1%以上)。
- その他には胃痛、嘔吐、胃炎、口内乾燥など。これはシアリスが平滑筋弛緩作用を持つため、消化管にも影響を及ぼすことがあるためです。
● 肝臓・腎臓
- 肝機能異常(AST、ALTなどの上昇):肝代謝の影響。重大化することは少ないが定期的なモニタリングが望ましい。
- 腎機能障害や尿酸値上昇:腎排泄への影響が考えられます。
● 筋骨格系
- 背部痛、筋肉痛(1%以上):PDE5阻害による一酸化窒素の作用が筋肉や神経にも及ぶため。
- まれに筋痙攣や筋骨格痛も報告。
● 精神・神経系
- 頭痛(1%以上):最も一般的。血管拡張作用が原因。
- めまい、眠気、不安感、脳卒中(頻度不明):脳血管への影響や個人差が大きいため注意。
● 泌尿・生殖器
- 勃起の延長や持続勃起症(頻度不明):4時間以上持続する場合は、早急に治療しないと組織障害の危険。
- 排尿困難なども報告あり。
● 呼吸器系
- 鼻閉(1%以上):鼻粘膜の血管拡張が原因。
- 咽頭炎や鼻出血も起こることがある。
● 皮膚
- 紅斑、多汗、そう痒症(かゆみ):軽度だが継続的なら中止も検討。
● その他
- 倦怠感、疲労、体重増加など:非特異的であり、一般的な薬物反応。
- 末梢浮腫や粘膜浮腫は血管透過性の増加によるもの。
補足:重大な副作用(注記)
- 心筋梗塞や心臓突然死などは、性行為の負荷または元々の持病による可能性が高いため、薬剤単独の影響と断定はできません。
- 視神経症(NAION)などの眼の重篤な副作用も、リスク因子を持つ人に起こりやすく、特に糖尿病・高血圧・高齢者は注意が必要です。
投稿 シアリスの副作用 は メプラス - MEPLUS に最初に表示されました。