ザガーロの用法及び用量に関連する注意
ザガーロ(デュタステリド)の添付文書に記載されている「用法及び用量に関連する注意」の 7.1 と 7.2 について、以下のように詳しく解説します。
7.1「投与開始後12週間で改善が認められる場合もあるが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月間の治療が必要である。」
❖ 意味と背景
- ザガーロの効果が現れるまでには時間がかかるということを示しています。
- 一部の患者では、12週間(約3か月)で効果を実感することもありますが、治療効果の正確な評価を行うには、6か月間の継続的な使用が推奨されているということです。
❖ なぜ6か月必要か?
- 髪の毛の成長サイクル(毛周期)は、成長期・退行期・休止期があり、1本の毛が再び成長を始めるまでに数か月の時間が必要です。
- AGA治療薬であるデュタステリドは、DHTの生成を抑えることで、毛包の萎縮を防ぎ、成長期を延ばします。
- したがって、見た目で効果がわかるようになるには、最低でも3~6か月の投与期間が必要とされています。
❖ 医療現場での対応
- 医師は、3か月目での初期反応を観察し、6か月までに改善傾向があるかどうかを評価します。
- 治療を継続するか否かの判断は、6か月間の経過を見てから行うのが原則です。
7.2「本剤を6ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の改善がみられない場合には投薬を中止すること。また、6ヵ月以上投与する場合であっても定期的に効果を確認し、継続投与の必要性について検討すること。」
❖ 意味と背景
- 6か月以上使用しても効果が全く見られない場合は、治療の継続は推奨されないということです。
- また、たとえ6か月以上使用して一定の効果があったとしても、その後も漫然と投与するのではなく、定期的に効果と副作用を確認して必要性を再評価することが求められます。
❖ なぜ中止を検討する必要があるか?
- 長期にわたり内服薬を使用する場合、薬剤コストや副作用のリスク(例:性機能障害、肝機能異常など)も考慮する必要があります。
- 効果がないのに続けるのは、医療上・経済上・心理的に不利益になる可能性があります。
❖ 医療現場での対応
- 医師は6か月目で効果があるかどうかを判断し、改善が認められない場合は中止を提案します。
- 効果がある場合でも、6か月〜1年ごとに頭皮の状態や副作用の有無を評価し、必要に応じて投与継続または中止を再検討します。
まとめ:7.1 と 7.2 のポイント
項目 | 内容 |
---|---|
7.1 | 効果が出るまでには最低6か月必要。3か月で効果が出る人もいるが、評価は6か月後に。 |
7.2 | 6か月以上投与しても効果がなければ中止を検討。効果がある場合でも定期的に見直す。 |
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