フィナステリドの作用機序

フィナステリドは、5α-還元酵素という酵素の働きを抑制する薬です。この酵素は、テストステロン(男性ホルモン)の一種であるジヒドロテストステロン(DHT)に変換する役割を担っています。

具体的な作用機序

  1. テストステロンの変換: 通常、体内でテストステロンは5α-還元酵素によって、より活性の強いホルモンであるDHTに変換されます。DHTは、特に前立腺毛根に作用し、毛髪の成長を抑制したり、前立腺の肥大を引き起こしたりします。
  2. DHTの抑制: フィナステリドは、5α-還元酵素のタイプⅡを選択的に抑制することで、テストステロンがDHTに変換されるのを防ぎます。これにより、DHTの血中濃度が低下し、その結果、前立腺の肥大や男性型脱毛症(AGA)を改善する効果が期待できます。
  3. 前立腺への影響: フィナステリドは、前立腺肥大症の治療において、前立腺内でのDHTの生成を抑えることにより、前立腺のサイズを縮小し、症状を改善します。
  4. 男性型脱毛症(AGA)の改善: 男性型脱毛症は、DHTが毛根に作用することによって毛髪の成長が抑制されることが原因で進行します。フィナステリドがDHTの生成を抑えることによって、毛髪の成長が促進され、脱毛が減少する効果があります。

まとめ

フィナステリドは、5α-還元酵素の活性を抑制することにより、テストステロンからDHTへの変換を防ぎ、DHTの作用を抑えることによって、前立腺肥大症や男性型脱毛症(AGA)の症状を改善します。これがフィナステリドの主要な作用機序です。

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