膝の関節痛

膝関節痛とは?

膝関節痛は、膝の関節部分に生じる痛みのことで、歩行や階段の昇降、立ち上がり動作など、日常生活の多くの動きに支障をきたすことがあります。膝は人体の中でも特に負荷がかかる関節であり、痛みが出やすい部位です。


主な原因と疾患

原因 説明
変形性膝関節症 加齢や長年の負担により軟骨がすり減り、骨同士がこすれあうことで痛みが発生。中高年の女性に多い。
関節リウマチ 自己免疫異常によって関節の滑膜に炎症が起こる。両膝が同時に痛むことが多い。
半月板損傷 膝の軟骨組織である半月板が損傷されることで痛みや引っかかり感が出る。スポーツ中のケガや加齢が原因。
靭帯損傷(前十字靭帯など) 膝が不安定になり、激しい痛みや腫れを伴う。スポーツ外傷に多い。
痛風・偽痛風 尿酸やピロリン酸カルシウムの結晶が関節内にたまって炎症を起こす。突然の激痛が特徴。
滑液包炎・腱炎 関節の周囲にある滑液包や腱に炎症が起こる。

検査と診断法

  1. 問診・視診・触診
  2. レントゲン:骨の変形や関節間の隙間を確認
  3. MRI:半月板や靭帯、軟骨の状態を詳しく見る
  4. 超音波検査:滑液包炎や腫れの状態を確認
  5. 血液検査:リウマチ、痛風の診断に有効
  6. 関節液検査:結晶や感染を調べる

治療法

1. 保存療法(手術以外)

  • 内服薬:ロキソニン、セレコキシブなどのNSAIDs
  • 外用薬:湿布、塗り薬(ジクロフェナクゲルなど)
  • 注射
    • ヒアルロン酸注射:関節の潤滑と痛み軽減
    • ステロイド注射:強い炎症を抑える
  • 運動療法
    • 太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛えて膝への負担を軽減
  • 装具療法:膝サポーター、杖などでサポート
  • 生活指導:体重管理、正しい歩き方の指導

2. 手術療法(進行した場合)

  • 関節鏡手術:半月板の修復や遊離体の除去
  • 高位脛骨骨切り術(HTO):骨の角度を変えて荷重を分散
  • 人工膝関節置換術:重度の変形性関節症に対する根治療法

自宅でできるセルフケア

  • 適度な運動(スクワットやウォーキング)
  • 冷却・温熱療法(急性期は冷却、慢性期は温熱)
  • 体重管理(肥満は膝への負担増)
  • 姿勢改善・靴の見直し

補足情報

  • 中高年女性に多い:特に50代以上では、変形性膝関節症が多く見られます。
  • 左右差に注目:両側に痛みがあればリウマチなどの全身性疾患を疑うことがあります。
  • 急激な腫れ・発熱:感染性関節炎や痛風の可能性もあるので注意が必要です。

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