肺気腫

肺気腫(はいきしゅ)とは、肺の中の「肺胞(はいほう)」という小さな空気の袋が壊れてしまう病気です。肺胞の数が減って、酸素と二酸化炭素の交換がうまくできなくなり、呼吸がしづらくなるのが特徴です。


🔹 肺のしくみ

  • 私たちが吸った空気は気管支を通って「肺胞」へ届きます。

  • 肺胞はブドウの房のように無数にあり、そこで酸素と二酸化炭素のガス交換が行われます。


🔹 肺気腫の状態

  • 肺胞の壁が壊れて大きな空洞のようになってしまう

  • 壊れた肺胞は元に戻りません(不可逆性)

  • 呼吸に使える面積が減るので、酸素をうまく取り込めず、息切れを起こしやすくなります


🔹 主な原因

  1. 喫煙(最も多い原因)

  2. 大気汚染、粉塵、化学物質の長期吸入

  3. α1-アンチトリプシン欠損症(遺伝性の非常にまれな原因)


🔹 主な症状

  • 息切れ(特に階段・坂道などの軽い運動で)

  • ゼーゼー・ヒューヒューといった呼吸音

  • 咳や痰はあまり目立たないことも

  • 体がやせてくる(進行すると)


🔹 COPDとの関係

肺気腫はCOPDの一つの病型で、「息切れ中心のタイプ」です。もう一つのCOPDの病型が「慢性気管支炎(咳と痰が中心)」です。


🔹 治療法

  • 禁煙(最も重要)

  • 吸入薬(気管支拡張薬)

  • 呼吸リハビリテーション

  • 酸素療法(重症例)

  • 栄養管理(やせすぎ予防)


🔹 注意点

肺気腫は元には戻らないため、進行を遅らせることが治療の目的になります。早期発見・禁煙・継続的な管理がとても大切です。

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