角膜ジストロフィー

角膜ジストロフィーとは、角膜の透明性を保つ組織に異常が起きて、徐々に角膜に混濁や沈着物ができる遺伝性の疾患群の総称です。


特徴

  • 両眼に対称的に起こることが多い
  • 進行性で、角膜の透明性が失われ視力低下を招く
  • 多くは遺伝性で、家族内に同様の症状が見られることがある

主な種類

  1. 乳頭状角膜ジストロフィー(アベリノ角膜ジストロフィー)
    • 角膜の表面に乳頭状(小さな突起状)の混濁ができる
  2. 格子状角膜ジストロフィー
    • 角膜に格子状の混濁や沈着が見られる
  3. 点状角膜ジストロフィー
    • 小さな点状の混濁が角膜に散在する
  4. 後部多形性角膜ジストロフィー(Fuchsジストロフィー)
    • 角膜の内皮細胞が減少し、角膜浮腫や混濁を起こす

症状

  • 進行性の視力低下
  • 角膜の混濁に伴うかすみや光のまぶしさ
  • 痛みは少ないことが多い

診断

  • 眼科でのスリットランプ検査で角膜の混濁パターンを観察
  • 家族歴の聴取
  • 遺伝子検査が行われる場合もある

治療

  • 軽度の場合は経過観察
  • 進行して視力が著しく低下した場合は、角膜移植が検討される
  • 最近では遺伝子治療や薬物療法の研究も進んでいる

角膜ジストロフィーは徐々に進行するため、定期的な眼科検診で早期発見・管理が大切です。

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