ウゴービの用法及び用量
このウゴービの「用法及び用量」に関する記載は、薬の安全な開始と維持のための「段階的な増量スケジュール(漸増法)」を示しています。これは、副作用(特に胃腸症状)を抑えながら、最終的に効果的な維持量へ到達するための方法です。
【原文】
通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として0.25mgから投与を開始し、週1回皮下注射する。
その後は4週間の間隔で、週1回0.5mg、1.0mg、1.7mg及び2.4mgの順に増量し、以降は2.4mgを週1回皮下注射する。
なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
【詳しい解説】
1. なぜ段階的に増量するのか?
- ウゴービ(セマグルチド)は、胃腸の働きを抑えて食欲を減らすため、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの消化器系副作用が出やすいです。
- そのため、体を慣らすために少量から開始し、徐々に増やす必要があります。
- これはGLP-1作動薬に共通する原則です。
2. 具体的な投与スケジュール(通常の増量ステップ)
投与期間 | 投与量(週1回皮下注射) |
---|---|
1〜4週目 | 0.25 mg |
5〜8週目 | 0.5 mg |
9〜12週目 | 1.0 mg |
13〜16週目 | 1.7 mg |
17週目以降 | 2.4 mg(維持量) |
- 合計16週間(約4か月)かけて最終量(2.4mg)に到達します。
- 2.4mgに達したら、その量を継続的に週1回打ち続けることが基本です。
3. 「なお、患者の状態に応じて適宜減量する」について
- 副作用が強く出た場合は、無理に増量せずに同じ量を維持する、あるいは減量することが可能です。
- たとえば:
- 吐き気が強くて1.0mgでつらい → 数週間そのままにするか0.5mgに戻す
- 一時的に副作用が強くなった → 数週休薬、または用量を減らして再開
患者ごとの副作用や体重減少の程度に応じて、柔軟に対応できるようになっています。
補足:ウゴービの剤形・自己注射について
- ウゴービは「プレフィルドペン型」自己注射器で提供され、週1回の注射です。
- 病院で処方を受けた後は、患者自身が自宅で自己注射することが想定されています(医師や看護師の指導あり)。
【まとめ】
項目 | 内容 |
---|---|
投与方法 | 週1回の皮下注射 |
開始用量 | 0.25mg(最初の4週間) |
増量ステップ | 4週ごとに0.5→1.0→1.7→2.4mgへ段階的に増量 |
維持用量 | 2.4mg/週が基本(最終目標量) |
減量可否 | 副作用や体調により減量・中断・調整可 |
このような段階的な増量スケジュールにより、安全性と忍容性(副作用への耐性)を確保しながら、肥満症の改善を図るのがウゴービの特徴です。
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